今まで何度か聞いたことがあって、憧れであったTD-124が我が家にやってきました。具体的には: TD124Mk.1+SME3009S2初期型(レストア済)オリジナルケーブル付+英国製アームボード+デンマーク製キャビネットという構成で Grey Audio(こちら)リストア済みのものです。
カートリッジはGrey Audioのブログにその良さが度々書かれてるShure M-44をつけてもらいました。実家で使っているG T-750 (こちら)にも付いてきてその可能性は感じていたので、先ずはこれにしました。ヘッドシェルはSME純正品。ロゴにShureが入っているのは、一時同社がアメリカの輸入代理店をやっていたということなので、その時代のものでアメリカからやってきたのもであると推測されます。当時のアメリカでは、メーカーの社名に加えて輸入会社のロゴを併記することがあった様です。アメリカにいた頃、Sonyのビンテージ機器にSony by Superscope(輸入元)と表記されているものを複数みたことがあります。
SME3009は、ずっと前から一度は使ってみたいと思っていたアームです。色々と調整できて、その仕組み・メカニズムがよく考えれらていると感心。ただ、現代のアームとは勝手で異なるところも多いので戸惑いながら使っています。
TD-124の購入を決心したのは、あるオーディオ・ライターの方に、TD-124はオーディオより音楽を楽しませてくれるプレヤーであると聞いて、自分がアナログ再生に何を求めているかということと、今までなぜ何度もTD-124の音に惹かれることがあったのかということに合点がいったことが大きかったかと思います。氏は、TD-124はもっと良いカートリッジを使いたいとか、アームを変えてみようとかという欲求をほとんど抱かせず、これで音楽を聴くことで満足させてしまう様なプレーヤーであるというのです。氏はこの様な機器は楽しめるのだけど仕事にならないので3回入手して3回手放したということでした。私もそれなりの人生経験を持つ年になっているので、嗜好品であり・基本的に主観的で良し悪しが決まることが多いオーディオの音についていくら専門家とはいえ他人である方の言葉を鵜呑みにはしませんが、今回は氏が話されたことが、私が感じていたことを的確に説明できたのだと思いました。
実際に我が家のシステムで聞いてみるとまさにそんな感じです。音質的には私の耳には我が家のLP12に勝るとも劣りません。このLP-12は90年代の個体ではありますがTrampolin, EKOS、LINGO付きで当時のフラッグシップ構成。それにKrystal(カートリッジ)と 最新バージョンのT-Kable(フォノケーブル)をつけています。このモデルの発売当時の価格に今使っているカートリッジとケーブルのコスト加えるとレストアされたTD-124の軽く倍以上のものとなります。こう考えるとコスパは良い😅 今までかけたほとんどのすべてのレコードで、元々の録音の良し悪しに関わらず、それなりに音楽を楽しめることがTD124をやってきて一番良かったことと感じています。もちろん、あまりにも素が悪くて流石にちょっと…というレコードも数枚ありました。とは言っても、所詮オーディオ・マニアですの近々、手持ちのほとんど使っていないDL103をTD124で試してみたいと思っています。😁
終のターンテーブルをと求めたものですので末長く付き合っていきたいと思っています。LP-12はウィーンの友人に譲ってもらって手をかけて使ってきた思い出の品なのでこちらも大切にしていくつもりです。