2022/06/23

HiFi Tuning Supreme3 Fuse - オーディオファイル向けヒューズ


日本に戻ってきて、オーディオ機器の電圧が100Vとなったので、ヒューズも変えないと聞けなかったのですが、今まで一番よかったHiFi Tuning Supreme3 Fuse を違う値のものに買い替える前に欲しいものがあったので、とりあえず、アメリカにいた頃に買った予備のディスコ同社のSilver Star(製造中止) などを使っていました。そして、先月やっと購入。 いつも買うカナダのネットショップに在庫がなく、ドイツから。 

やっぱり音はこっちの方が好みです。詳しくはこちらをどうぞ:http://isakusphere.blogspot.com/2019/03/hifi-tuning-supreme3-fuse.html



2022/06/21

父の言葉 ー 私を軽んじないでください


今年2月に98で他界した父の遺品の整理をしていたら、上の写真のようなメモ書きが出てきました。不要になった紙を小さく切ってその裏に書かれており、幾重にもホッチキス止めがされていました。大学教授であった科学者の父は雄弁でしてが、およそ20年ほど前に脳梗塞を患い、その後遺症で言葉がうまく出せなくなっていました。ここ数年は体も衰え、訪問介護、デイケアなどにお世話になっていました。11歳年下であった母は、家にいたいという父の願いを叶えるべく、自宅で介護を続けていましたが、父の最後の入院後、脳梗塞で倒れ、一命は取り止めたものの半身不随と高度脳機能障害という重度の障害で入院生活を余儀なくされています。施設に入った両親や他の入院者の方々を見ていると、それぞれが人生で成し遂げたこと・功績・経験・持つ知識・個性などに関わらず単なる一要介護人となっていることに複雑な心境です。特に一人で十分に生活できていたのがある日突然介護が必要となり、長年住み慣れた自宅で暮らせない様になった母のことを考えると不憫でなりません。 誤解なきように言いますと、それぞれの施設に対する苦情を言いたいわけではありません。これは高齢化社会と介護の今後の課題なのかと思います。自分が父や母の年齢まで生きて介護施設に入ったらどう感じるのか?ということをよく考えるようになっています。

自ら作ったメモ用紙に書いた父の言葉を読み返し、父が個人としての尊厳を認識してもらいたいという強い願いが伝わってくる様に感じています。これらの言葉はどこかに残しておきたいと思ったので、このブログに記すことにしました。


父の言葉

• いつも選択肢のある質問をしてください。二者択一(Yes/No)式の質問は避けてください。

• 全ての行動をステップに分けてください。

•  声を大きくしないでください。

• あなたのエネルギーをおさえて、どうか急がないでください。

• 課題が上手くいかないのは何が障害になっているか見つけてください。

• 私を軽んじないでください。

• 視線を合わせてわたしを見て元気づけてください。

• 見よう見まねのやり方で教えてください。

• どうかわたしの文章を途中で補足しないでください。あるいはわたしが見つけられない言葉を埋めないでください。

• 励ましてほしい、たとえ20年かかろうとも、完全に回復するのだという期待を持たせて下さい。

• 睡眠の治癒力を大切にして下さい。

• 訪問は短く(5分以内に)

• 脳は常に学び続けることができると固く信じてください。

• 順序立てて考え、表せますか?

• 時間についての何らかの感覚がありますか

• 背景の雑音から声を判別できますか?

• 食べ物を手に取ることができますか

• わたしのエネルギーを守ってください。 

• 小さな成功を全て讃えてください。それが、わたしを勇気づけてくれます。


以上

2022/06/16

トーンアームの交換 ー Linn EKOS

 

ウィーンのオーディオ仲間のノベルトさんに譲ってもらったLP-12(こちら)。

アームの針圧機構が不調で、ダイナミック・バランス型(説明はこちら→オルトフォンHP)のEKOSをスタティック型のように使っていました。一年ちょっと前に、中古のEKOS version 2を適価で見つけたのを良いことに、元々ついていたアームを修理に出してウィーンを離れました。治ってきたらversion 2は売りに出せば良いという魂胆。

コロナロックダウンの真っ只中で4人以上の会食・会合が禁止されていたため多くの友人にお別れを告げられずにウィーンを離れたので、当初の予定では去年9月に戻るつもりでしたが、コロナの渡航規制継続(海外から帰国の際の2週間の自己検疫)のため断念、今年の春は行こうと妻と話していたのですが今度はロシアのウクライナ侵攻で航空便の大幅なキャンセルと運賃高騰でこれまた断念していたのですが、ウィーンのショップからは、日本には送れない、いつ取りに来るのと催促のメール。結局ノベルトさんにお願いしてしてショップから引き取って送ってもらいそれが3週間ほど前に届きました。しかし、仕事が忙しく週末もまとまった時間が取れない日々が続いたため、ずっと箱に入ったまんま。

中古のEKOS version 2は全く問題なく不満もなかったのですが、やはり友情の証であるEKOS original version を使い続けたいと思い、やっと仕事も落ち着いて来たので一昨日ちょっと早めに帰宅し取り替えました。

Original に変えてもversion 2 (SE ではありません、念のため)の時との音の違いは聞き分けることができませんでした(我が家比)。 これでやっとフルにノベルトさんのLP12に戻りました😀

EKOS version2は引き取り手を募集中です。


2022/06/13

Neotech の NER-OCC GD と NER-OCC RH RCA プラグ

 

2ヶ月ほど前の話ですが、アナログ再生周りのケーブルのRCAプラグをNeotech社のNER-OCCプラグへアップグレードしました。 一組はK&K Audio MCステップ・アップトランス(こちら)とフォノイコ(こちら)間、もう一組はフォノイコとプリアンプ間のラインケーブルです。Neotech DG-201 (こちら)からの交換です。両者の違いは素材で、DG-201はOFC(Oxygen Free Copper 無酸素銅)で作られており、NER-OCCにはUPOCC (Ultra Pure Ohno Continuous Casting) Copper つまり大野式(加熱鋳型による)連続鋳造法で作られた単結晶状超高純度無酸素銅が使われています。何が超高純度かというと、ここでは99.99998%のようです。ハンダは去年行ったハンダテスト(こちら)で最も好ましいと思ったMundorf Supreme 9.5%Silver  Gold Solder(錫88.6%/銅1.8%/銀9.5%/金0.1%)を使用。銅線はDuelund Silver Foil & silk in oil wire, version 1.0, 写真のように銅箔がオイルに浸された絹で巻かれたもので、Version 1.0 ですと銅箔の幅が2.5mm 厚さが0.25mmです。

色々と試した結果、今一番気に入っているものです。安くはありませんがこれで作ったラインケーブルは我が家比ですと20万円以上(1mペア)する既製品に匹敵するものがその数分の1に価格でできると思いました。4.5mm x 0.25mmのversion 2.0と6mm x 0.3mmのversion3.0がありますが、あまりも高価で使い勝手も悪そうなのでまだ試していませんがいずれ使ってみたいとは思っています。

アナログ再生ですので、若干柔らかしさが欲しいかなと思ったので、トランス→フォノイコ間は金メッキのNER-OCC GDをフォノイコ→プリアンプ間はとりあえずロジウムメッキのNER-OCC RHを使いました。

ムンドルフのハンダは無鉛で銀・銅の割合が高いせいか使いづらく、シールドしているトランス→フォノイコ間は特に難儀し、半日ほどかかって完了。ひと月ほどDAC→プリ→パワーアンプ間でエージングさせて、アナログ機器に繋ぎましたが、最近になってやっと音がこなれ本来の音が出ているような気がしています。

OFCのDG-201と同じ方向性の音ですが、NER-OCCはよりクリアでかつより自然、そしてより高い静寂感が得られるようになったと思います。こうなるとわかっていたら、他を試さずに最初からNER-OCCを買っていたと思います。


私はNER-OCCをここから買いました:hificollective.co.uk/phono_plugs/neotech.html

2022/06/09

海洋食堂 ー 沖縄県豊見城市名嘉地



母が脳梗塞で倒れ、今年2月から豊見城市にあるリハビリ病院に入院しています。コロナ対策で面会はできないのですが、医師との面談、差し入れなどのために月に2回ほど通っています。恩納村からは遠いので用事の前後に食事をとるのですが、病院の近くに見つけたのがこの海洋食堂。元々、豆腐屋だったのが収益拡充のために食堂を始めたそうで、開業の時に沖縄海洋博が開かれていたのが名前の由来だそうです。使っている豆腐は全て自家製。

大きく括ると一般的な沖縄の食堂ではありますが、夫婦共々特に気に入って病院に行くときには必ず寄ります。お遅めのお昼をとることが多く、その際には必ず夜のお弁当・おかずも買って帰ります。味も好みで美味しいし、観光客が多いながらも地元に根付いたコミュティーの雰囲気がしっかりとあって、働く方々がテキパキとしていて居心地も良いのです。

もちろんお勧めは豆腐を使った料理ですが、豆腐の入っていないフーチャンプルなども美味。お近くに行かれた際には是非お試しください。



沖縄に戻ってきてもう1年を過ぎましたが、40年ぶりに住んでみると、このような食堂は沖縄独特なものであり、そこで食べる料理は自分にとってのソウルフードであったということを再認識しました。

豆腐チャンプルー、定食にはご飯、ミニ沖縄そば、おからの小鉢、沢庵がついてきます