2024/04/25

Haigner - PianoForte Loudspeakers - ネットワークパーツのアップグレード Part II


私が今使っているスピーカーは、ウィーンのオーディオ友達でもある David Haigner氏主宰するHaigner 社 (こちら)の「PianoForte」です。 前回のアップ・グレード(こちら)で好みの方向で音が良くなったとダビッドさんにメールして、暫くしたら彼から、ネットワークのコイルの一つをより抵抗値が低い銅箔のものに変えると良いよとの連絡。 もう、去年の7月ごろのことです。そうかと早速パーツを入手したものの、なんだかんだで今年1月の終わりにようやく取り替えました。前回の経験があったので今回は1時間弱で手際よく取り替えることができました。

2ヶ月程たって、エージングもだいぶ進みとても良い感じで鳴ってくれています。全体の解像度が若干上がり、特に低域の質感がかなり向上し、アコースティック・ベースが胴鳴りを伴って実体感を持って聴こえるようになりました。こうなると音楽を聴くのがより楽しくなってきます。


2024/04/13

初代 Volumio -Primo version1 の使いこなし A&R Lab FIX Current +CPM spなど

 


前回(https://isakusphereokinawa.blogspot.com/2024/02/volumio-primo-v1.html)からの続きです…。

まずやったのは電源回り、付属の電源アダプターをGaN (窒化ガリウム) USB充電器に変えてトリガーケーブルを出川式電源の FIX Current +CPM sp (詳細はこちら、A&R Lab HP) 介して接続。 これは優れもので、安くはないですが、我が家のシステムではそれだけの音質向上効果があると思います。GaNアダプターもメーカー、容量(W数)などの違いで微妙に音が変わります。色々と試して、ELECOMの45Wのもの(アマゾン)に落ち着いてます。トリガーケーブルも然り。我が家のシステムでは安いアマゾンで買ったもの(こちら)がオーディオ用の高級品より好みに合っているようが気がしました。



PRIMO version1とWeiss DAC2の間は、SPDIFでRCA 端子デジタルケーブルで繋いでいます。15年ほど前に使っていたオーディオ用のRCAデジタルケーブルだとなぜが信号が通じず、知り合いの録音エンジニアの方がFBで紹介していたBelden 1695とカナレのデジタル(映像) 専用75Ω RCA 高周波用プラグを使ったケーブル(こちら)を購入。 とても音が良く、オーディオマニア的には考えられないコスパの良さ。高いものを買う前に是非これを試してください。

Primo version 1は、サンシャイン ボード(こちら)の上に置樹、DAC からプリアンプの間はアムトランスのケーブル(こちら)を使っています。

2024/03/28

ジャズ喫茶と秋葉原

急な出張。しかし春休みのど真ん中だったので、希望する時間のフライトが取れず20時15分発の最終便。 予定通り15時に打ち合わせが無事に終わったので、どうしようかと思案し徒歩20分の四ツ谷駅まで歩き、一度は行ってみたかった「いーぐる」でコーヒーを飲む。良い音で素晴らしい音楽を聴くと疲れも吹っ飛ぶ。オーディオ的にも得ること多し。

 

ジャズを聴きながらコーヒーを飲んで、そうだ次のDIYプロジェクトの部品を買いに行こうと思い立ち、電車に乗って秋葉原へ。平日なのにものすごい人、しかも、インバウンドの方々がほとんど。 ここでは日本人はマイノリティー。 一昔前の電気街としての賑わいはないものの、多くの部品屋さんは健在。ネットで探すと結構時間がかかる部品探しはものの20分程度で終了。素晴らしい!の一言。店員さん達は皆さん親切で私のような文系アマチュアのど素人な質問にも親切に答えていただき感謝。一昔前とは違う。

出発時刻までまだ4時間もある〜と思いながら羽田に向かう。羽田ではまずHubへ行ってギネスを飲みながらスポーツ観戦。アイルランド人の友人曰く、ギネスはつぎ方で味が変わる! ここのギネスは美味しい。その後ラウンジへ行って、仕事のメールを処理。家に着いたのは0時半。9時から会議があるのだが2時近くまで寝付けず。疲れた〜。


2024/03/15

Deutsche Grammophon the Original Source Series ーアナログ限定盤


オーディオは音楽を聴くためのものであるべきなのですが、オーディオマニアは往々に機器の音質へのこだわりが先に立ってしまい、主にその話ばかり書いてきたので、今回は音源の話を書きます。 半年ほど前にウィーンのオーディオ仲間であったノベルトさん(こちら)からメールで教えてもらったのが Deutsche Grammophon (DG) の the Original Source Series アナログ限定盤 (タワレコサイトの説明はこちら)。1960年代後半から1970年代前半にかけて、ドイツグラモフォンは4トラックのテープレコーダーで録音会場でのライブの演奏を2チャンネルは直接音、後の2チャンネルは間接音をとる形で録音し、ミックスダウンしてレコードをプレスするためのマスター・テープをつくっていたとのこと。このシリーズはこのオリジナルの4トラック・テープを再生しそれをダイレクトカットの手法でリアルタイムでミックスダウンして原盤を作りプレスした限定アナログ盤。(注:ここで書くオリジナルのテープとは、録音後編集した音楽的に最終バージョンのテープです)


ダイレクトカットなので当然ながらプレスされる枚数も少ない。クラシックなので爆発的に売れるということもないのか、ノベルトさんに教わってから調べてみると在庫がまだあったので早速2枚購入して聴いて、その鮮度の高さとリアルな臨場感にビックリ。早速、発売されているシリーズの他のLPをネットで注文し、発売予定のものを予約しました。



豪華な装丁でオリジナルテープの保存箱の記録用紙の写しが付録でついてきます。発売当初のものとは異なりジャケットは艶消しでシボ加工がされています。下の写真のように濃淡が微妙に違いますが(右側が初期盤)、新しい方がジャケット・デザイナーの意図するイメージに近いのではないかと思いました。


持っていたクライバーのベートーヴェン交響曲七番のドイツプレス初期盤と聞き比べました。演奏は同じですが、音質的には全くの別物。一言で言うならOriginal Sourceの方は最近の録音と言われても知らなければ、そうとしか思えない現代的な音質です。 音場感もよりライブに近い感じで楽器の位置関係がより明確に聞き取れます。初期盤はレンジが狭めで、オーケストラが団子になった小さめの場所に押し込められたような感じがします。 家人や友人にも聴いてもらいましたが今のことろOriginal Sourceの方が音が良いと言うのがコンセンサスです。

このLPはそれほどでもないのですが、レコードによっては空気感もかなり良く再現で来てるという感じするものも多くあります。今までDGのLPは、演奏は素晴らしいが、音質はそれほどでもないと言うのも多く、オーディオマニアとしてはいつも残念に思っていましたが、Original Sourceはそれを払拭して余りあるものだと思いました。

Original Sourceシリーズの特別サイト(https://www.the-original-source.com/)もあって、ここには当時の録音技師とOriginal Sourceをカットした技師たちとオーディオ評論家の対談を収めたビデオ(英語)などもあり、オーディオマニア・音楽ファンとしてとても興味深くまた新しい知識を得られるサイトです。『DGは品質管理が厳しかったため、マスタリングの工程も複雑でそれが音質的には良くなかった』とか、『技術の進歩とオーケストラ楽団員組合による就業時間短縮の圧力により70年代後半からはマルチチャンネルの多重録の変わっていった』 などなど 

Original Sourceが他のレーベルのLPも含めた比較で高音質盤かというとそうでないかもしれません。私の好みとしては同じ時代のDECCAやPhilippsにより音質が高い盤が多い様な気がします。また、DGの場合、デジタル化された音源の方が私の好みに合った音質に近い物が多い気もします。 しかし、DGにしかない名演奏は数多くあり、それらをアナログできるだけ良い音で聞きたい方は試しに一枚買って聴いてみても損はないかと思います。