2023/04/20

カートリッジ シェル リード線

説明書として制作の詳細情報(ハンダの配合、磨く工程のデータなどが)入っています。

2ヶ月ほど前にカートリッジの針交換をした際にシェルリード線を変えたことを書きました(こちら)。 その効果が忘れ難く、結局アップグレードしてしまいました。オーディオマニアとしては段階的アップグレードしていくのは違いがわかって面白いのですが、最近は仕事が結構忙しく、また、Linn EKOSはリード線を変えるたびにアームを取り外す作業が必要でしたので、最初から高位の商品にした方が結果的には散財が抑えられると理由付け。 KS-Remastaに電話をしたら、主宰されている柄沢さんと話すことができ、『コンサートにはたくさん行ってきた だから私の好みは情報量が多いハイファイというより、自然で楽器などの音色がより本物ぽく聞こえるかにこだわる…』などど伝えると、ビンテージ線を使ったVWSシリーズがオススメとのこと。昨今のオーディオ機器の価格からすれば微々たるものかもしれませんが私にとっては大きな買い物なので、実際に音を聴かずには買えない。ショップさんに頼んでKS-VWS-Tempest.Ⅰ/NVK、KS-VWS-Tempest.Ⅰ/SR-NVK、KS-Stage621EVO.I-VKを試聴させてもらいました。最初の聴き比べでKS-VWS-Tempest.Ⅰ/SR-NVKするしかないかと思ったのですが、たまたま他にお客さんがいなかったので念の為と1時間ほどあれこれと聴き比べをしていくと(ショップのKさんありがとうございました!)各モデルともそれぞれの良さがあって、比べていくうちに段々とよく分からなくなってきたので😅 こういう時は最初の答えが正しいとKS-VWS-Tempest.Ⅰ/SR-NVKに決定。

この3モデル、KS-Stage621EVO.I-VKは最も情報量が多くよりニュートラル、KS-VWS-Tempest.Ⅰ/NVKは若干暖かめの音でボーカル・歌物好きはハマってしまう感じ、KS-VWS-Tempest.Ⅰ/SR-NVK暖かを保ちつつもより情報量が増えて中庸になった感じ、という印象でした。あくまでの私の耳による個人的な大雑把な印象です。

注文品だとのことで2週間ほど待って届いたリード線を早速取り付けました。 当たり前のことですが、ショップで聞いた印象と我が家で聴く印象はだいぶ違った。うちで聴く方が自然さが増し、より色つけの少ない中庸な音でした。

現在の我が家のアナログ再生機器の音を整える最後の味付けにはピッタリだったかと思っています。 ご自身のアナログ再生の音は80〜90%気に入っているんだけどもう少し好みに近い音にしたいと思われている方にはシェルリード線の交換をおすすめしたいです。

K S-Remasta HP: http://www.ks-shell-lead.biz/ 



2023/04/10

Elekit TU-8800を1年間使ってみて その2 ー 真空管狂騒曲

好みの出力管を探すために入手した真空管たち

しばらくぶりの投稿です。ご無沙汰していました。書きたいことは沢山あるのですが、仕事がとても忙しくなりブログを書く気持ちの余裕がありませんでした。

私は、沖縄に帰ってくるまでは300Bのシングルアンプを使っていたので、出力管で音が大きく変わってくるということを経験していました。当然ながらドライバー管との相性・組み合わせも大きく影響します。TU-8800もシングルアンプなので同様に音質は出力管のチョイスに依存するところが大きいと思っていました。だた、このアンプは多極菅仕様で以下の真空管が使用可能:

Low power: 6V6, 6F6, 6V6GT, 6F6GT

Mid power: 7581, 5881, 6L6, 6L6GT, 6L6GC, 7027, 7027A, EL34, WE350B

High power: KT66, KT77, KT88, KT90, 6550, 6550A, KT120, KT150

しかも三極管接続とUL接続の切り替えができる!

真空管で出力も異なり、目安として、UL接続の場合上記の分類がLowのものは2 x 4.5 W; Mid で2 x 6.8 W; Highで2 x 12,5 W となります。三極管接続にすると、KT-88の場合およそ2 x 7.2W となるようです(出典:https://getaudio.eu/en/elekit-tu-8800-pentode-single-ended-tube-amp-diy-kit/ )

これらの球は、メーカー、ヴィンテージなどを考えるとかなりの数! それにドライブ段の12AT7/ECC81 のメーカー、ヴィンテージも考えると組み合わせは無限に広がる…。真空管アンプ・マニアとしてはやはり、好みの組み合わせを探したい!そこに現れた心強い助っ人がこれ:


「菅球王国」の97〜99号。「エレキットTU8800アムトランス仕様ルンダールヴァージョンで現行/ヴィンテージの5極管、ビーム管を聴き比べ」という3号に渡る企画でした。比べたのはなんと57種! 無論、試聴環境、特にスピーカーが違うので鵜呑みにはできませんが、ある種の道標にはなり、これらを読んで好みに合いそうかと思って集めたのがこのページ最上段の写真の真空管たち。我ながら、「好きだね〜」と思ってしまいます。これだけ投資するのであればもっと高価なアンプを買えば?とも思いますが、真空管アンプを使う限り、高価なものを買っても結局は好みの真空管を探しに投資(散財?)してしまうと思います。

それぞれの出力管とは複数種のドライバー管との組み合わせを試して、最も好ましいものでしばらく使って好きかどうかというやり方で試しています。いちいち書くとキリがないので、結論から気になった真空管と音の印象をまとめると:

PSVANE: EL34P (中国製) : 私が試した中では最もニュートラルで中庸・情報量も最も多いかと思われた。真空管アンプに求める温もりに欠けるような気がしないでもなく、もう少しでも暖かみがあると好みにピッタリかも。

復刻Golden Lion KT-88 (ロシア製): 試した中では、最も好みなバランスで良かったのですが、風評通り品質にムラがあるようで、2度アンプの過電流保護回路が働き使用を断念。ウクライナ侵攻後、ロシア管は入手が難しく、倫理的にも買うことを躊躇するので、とりあえず諦めることに。

ヴィンテージGolden Lion KT-88 (英国製): 憧れの球を入手できただけでも幸運。しかし、期待していた魔法は訪れなかった(こちら)。我が家のシステムのソース部分にも最近手を入れているので、近々もう一度試聴する予定。

Tung Sol KT-150 (ロシア製): これが良いかと思い、しばらく使っていましたが、我が家のシステムでは音が細身になるような気がしてきて、その割には情報量は特に多かったという印象はありませんでした。他の球以上にドライバー管との相性にとても敏感であった印象です。

ヴィンテージBrimar 6V6GTY/CV511 (英国製): ずっと使っていた300Bシングルアンプを彷彿される音色でしばらくはお気に入りでしたが、他と比べると音数が少ないのがはっきりと…。オーディオマニアでなければこれで満足していたと思います。

ヴィンテージ Tung Sol 5881 (アメリカ製): 今のところ、これがベスト。何が良いのかはっきりとは言えませんが、聞いていて一番音楽にのめりこめて、煩く感じることなく、私のオーディオマニアの欲求もそれなりに満たしてくれるかなという球です。

これからも少しづつ他の球も試していきたいので、これはというものに巡り合ったら投稿しますね。

2023/02/13

Linn Krystal 交換!


針交換が必要となったカートリッジ(こちら)ショップさんがリン・ジャパンと掛け合ってくれたようで、一個残っていた在庫を取り寄せてくれました。とんだ散財でしたがやれやれです。



今までずっと線の細めな音が気になっていたので、ショップと相談してリード線も新調。
だったら針交換せずにカートリッジを交換すれば良いだろうって? 普通だったらそうしますが、EKOSのアームはシェルの部分が小さくスペースがないので、やはりリン純正のカートリッジで3点取り付けるのが良いというのが僕の結論です。最初にLP12が来た時、DL-103を取り付けるのに往生し、いくつもリード線をダメにして、やっと取り付けたは良いが動ける幅がなく調整が全くうまくいかなかった経験があるからです。


リンが出しているEKOSのカートリッジの取り付け方の取説を読むと、アームを外して行うと書いてある。最初はまさかと思ったのですが、急がば回れ、EKOSはアームをプレーヤーから取り外してやる方が迅速にわじわじ〜せずにカートリッジの交換ができます。

ここ数日アナログばかり聴いていますが良い感じです! リード線以外は変わっていないので、やはりリード線でも音がだいぶ変わるのですね。


2023/02/04

Elekit TU-8800を1年間使ってみて ー 我が家の仕様


https://www.elekit.co.jp/product/TU-8800 より引用


ウィーンを離れる3ヶ月ほど前にオーディオ仲間で友人でもある音響エンジニアのDavidさこち)からElekitの新製品は凄いと聴かせてもらった、Elekit TU-8800(https://www.elekit.co.jp/product/TU-8800)。 帰国に際し購入し、組み立ててから一年ほど使ってきましたのでその経験・感想をまとめることにしました。残念ながら生産完了となりましが、まだ流通在庫はあるようです。

各種パーツアップグレードを行なっており我が家仕様となっています。すでにいくつか投稿しましたが、まだ書いていないこともあるのでまずは一通りまとめます。


真空パワーアンプの音の要とも言われる出力トランスですが、ストック品からルンダールのLL2783C に替えてあります(ここも参照)。 T U-8800用に特に開発されたもののようです。


主に整流用のダイオードですが、IXY 社の高性能高速リカバリダイオード(HiPerFRED)を使いしました。カナダのパーツコネクションで購入(こちら)。 今までは、SiC ショットキーダイオードを使うことが多かったのですが、① 我が家のプリアンプ(こちら)では設計者のケビンさんが自ら吟味してHiPerFREDを使ったとのことでそのまま使い好みの音であったこと、② 今までの経験に基づくとデジタル回路にはSiC ショットキーダイオードによる整流回路がよくマッチングしていたたのですが、真空管のアナログ回路では音が若干細め・硬めになったことがあった、③コストが安い、ということから今回はSiCではなくFREDにしました。欧米のAudio DIYコニュニティーでは、逆回復時間の短さよりソフトなリカバリ特性の方がより音に影響があるという根強い主張もあり、議論が分かれるところかとは思いますが、最終的には音の好み・回路との相性で選ぶことが良いかと思います。今のところ、この選択が由来となっているであろうと思われる音の不満はありません。

ダイオードでこだわったもう一つの点はその定格。過去の経験から定格がより大きい方が音が良い傾向になるようなので、今回は1200V15Aのものを使いました。



抵抗とコンデンサもアップグレードしました。


トランスと並び特に音に大きく影響するとされるカプリングコンデンサは、初めはVH  Audio  社のOil Damped Advanced Metalized (ODAM) (0.1uF)  とDuelund 社の JDM-Ag Pure Silver Foil & Wax/Oil (銀箔、パラフィン紙、オイル)(0.01uF)を使っていましたが音的に気になるところがあり、 Jupiter Condensor 社のVitamin-Q  Silver Foil に交換。これが最良なのか?という問いには良くなる余地はあるのではないかというのが答えかと思いますが、特に気になるところもなく今に至っています。(こちらもご参照)。 


電解コンデンサに関しては、ストック品は使わずにオーディオ用あるいは基板をいじらずに取付け可能な大きさでより定格・特性・設計寿命が優れたもの選んで取付けました。このことによって、どれだけ音に影響があるか?ということに関しては自信がありません。替えたことによって趣味としての自己満足が得られたという程度なのかもしれません。今や入手困難となったブラックゲートを使えば、音は向上すると言える自信はあるのですが…。無くなってしまって残念です。


抵抗器に関しては、入力すぐの場所はVishay VAR-Series Z-FOIL スケルトン("naked")(こちら)、それ以外の音信号が通るところはAudio Notes UK  社のタンタル抵抗器 (こちら)使いました。その他の部分はストック品。要の箇所に使うのであれば、Z-FOIL スケルトン抵抗は最高のものだと思っています。



プリアンプとペアで使うので、ボリュームは固定抵抗に変えてあります。ここもZ-FOIL スケルトンを使用。




ハンダもウィーンで行った音質テスト(こちら)と今までの経験をもとに3種を使い分けました。明らかに音声信号が通る箇所はMundorf、電源回路のその周辺はWBT、それ以外はCardasを使いました。ハンダを使い分けて作ったのは初めてですが良かったのではないかと思っています。

T U-8800は特に欧米では非常に高い評価を受け、Elekit最高傑作とも称されるほどの優れたアンプです。実際にストックパーツだけで作られれた作られれたものも聴いた事がありますが素晴らしい音でした。私がパーツアップグレードしたのはあくまでも自分の趣味としてのこだわりで、ストックパーツが悪いということではありませんので誤解なきようお願いします。

次は、真空管遍歴と音に傾向に関して書きますね。